スタッフ数名の工務店では、現場と営業の両立が課題になりがちです。
SNS、ホームページ、MEO、チラシ、紹介など、集客方法はたくさんありますが、すべてに手を出すと時間も労力も分散してしまい、思ったような成果が出ません。
この記事では、スタッフ数名規模の工務店が効率的に集客するための優先順位を整理し、今日から実践できるポイントをご紹介します。
スタッフ数名規模の工務店が直面する集客の悩み
よくある悩みとして挙げられるのが、
- 人手不足:営業担当を置けず、社長自身が現場と営業を兼務しているため、肝心の社長業がおろそかになる。
- 広告費の制約:大規模広告はコストがかかりすぎて、出せない
- 案件種類が多い:新築中心だが、リフォームや小工事の問い合わせもある
- 情報発信チャネルが多すぎる:どれから手を付ければ効率的かわからない
というものです。
事実、あれもこれも!と手を出しても、中途半端では、思うような効果も得られません。
限られた時間で最大効果を出すためには、優先順位を明確にすることがカギとなります。
集客方法の優先順位の考え方
優先順位を決める際は、以下の3つの軸で考えます。
- 即効性:問い合わせにつながるか?
- コスト効率:お金や時間の投入量に対して成果が見込めるか?
- 自社の強みとの相性:施工力や地域密着力を最大限活かせるか?
この軸で整理すると、限られた資産の中でも効率的に集客できます。
スタッフ数名規模の工務店向け優先順位
優先順位は下記の通りですが、全部できなくて当たり前です。
少しずつ、一歩ずつ、整えていくようにしましょう。
Googleビジネス(MEO)
SEOに対し、MEO(マップ検索)と呼ばれるもので、地域性のある工務店にとっては最適です。
理由は、多くの人が日常的に Google マップを使って「近くの企業・店舗を探している」ため、 工務店であっても 「見つかる準備」 を整える価値は十分にあります。
また、地図検索・ローカル検索は「行動につながる段階」の手前つまり「検討段階」でも強いので、 新築・リフォームを考えている人が「この近くで工務店ないかな?」と探したときに、貴社が出てくることが重要です。
さらに、上位表示・情報の整備・口コミ・写真、といった要素が実際の来店・問い合わせに影響を持っていますので、「放置」しているのは、機会損失となります。
施工事例・簡易ホームページ
MEOで上位表示させても、施工事例が少ない、ホームページがない場合には、致命的になります。
「この工務店なら安心」を思わせる材料として、施工事例やホームページは必須と言えるでしょう。
また、ホームページは「施工事例を見てもらう場所」で終わらせず、興味を持った方が「もう一歩深く知りたい」と思った時に、本命の小冊子やニュースレターに申し込める導線を入れておくと、集客効率が一気に上がります。
これは大手ハウスメーカーが今も冊子を活用している理由と同じで、「家づくりの判断基準を提供する」ことで、信頼が生まれやすくなるからです。
OB顧客・紹介
過去のお施主さまからの紹介は、コストゼロで高確率の受注につながります。
そのためには、完成後も長いお付き合いをしていくことが大切です。
定期的に送る「ニュースレター」が、大きく貢献してくれます。
OB客との関係づくりには、営業目的ではない「継続接触」が欠かせません。
地域密着の工務店の場合、電話や訪問は負担が大きいですが、ニュースレターなら無理なく続けられ、ファン化にもつながります。
実際、紹介が多い工務店ほど、ニュースレターという紙のコミュニケーションを大切にしています。
ポスティング・地域広告
ターゲットエリアを決め、即効性のある反応を狙います。
広告費は多少かかりますが、必要な層に届きやすいですし、データを集め、トライアンドエラーを繰り返しながら、効率アップを目指しましょう。
入口用のミニ版小冊子を使うのもアリです。
まずは MEO+施工事例+OB紹介 に注力し、余力があれば地域広告を組み合わせると効率的です。
成功のための運用ポイント
ただし、成功するためには、下記の点に注意しましょう。
MEO更新:新築施工の写真を毎月更新し、常に活動中であることをアピールします。完成写真だけでなく、工事中の写真もOKです。
施工事例:ホームページやニュースレターに最新事例を掲載します。新築、リフォーム、小工事に関わらず、掲載することが大切です。
新築しか掲載されていないと、アフターが心配だと思われかねません。
実際、リフォームや小工事の写真は、長くお付き合いできるという良いイメージをもたらします。
ニュースレター活用:既存顧客や見込み顧客に、役立つ情報、会社の雰囲気、想い、他とは異なる特徴をイヤミなく、定期的に配信し、ファンになってもらいます。
写真やイラスト、タイトルの付け方など、忙しくても読みたくなる工夫をしましょう。
問い合わせ導線:電話だけでなく、フォームやLINEも活用します。
レビュー活用:施工後の顧客レビューを集め、信頼感を可視化しましょう。また、レビューを頂いたらきちんと返事をしておきましょう。
Googleマップは、最新情報、顧客レビューによって、上位表示されますので、どちらもほったらかしにしないようにしましょう。
ここは大切なポイントになりますので、この章だけでも印刷し、手元に置いておかれるとすぐに動けると思います。
まとめ・行動喚起
新築やリフォームは、以前にもまして競争が激化してきています。
そんな中、一発逆転できる「スゴ技」は、どこにも存在しません。
結局は、
- 地道にコツコツ、継続すること
- そこから、自分なりに学び続けること
この2つが揃わなければ、集客どころか工務店経営そのものにも行き詰ってしまうでしょう。
現実問題として、優先順位を意識するだけで、効率的に集客できることはすでに、立証済みなのですから、まずは「MEOに最新施工写真を1件アップする」など、今日からできる小さな一歩を始めることが大切です。
スタッフ数名であっても、全員が優先度をつけて手を動かせば、問い合わせと受注は着実に増えていきます。
まずは、どれか一つ、10分以内にできることを選び、やってみて頂ければと思います。

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