小冊子はもう終わったツール?今も地元工務店に効果あり

進化する工務店経営研究所の小冊子戦略 ブランドづくり

「小冊子?そんなものは、過去のものだろう?」
「今の時代は、SNSだろ?」
と思われがちですが、実は、大手ハウスメーカーは今も小冊子を多用しています。

そもそも、「大手は非効率は絶対にやらない」ものです。
つまり、いまだに使っているのは 「費用対効果が確実に出ているから」です。
特に大手は 紙×webの組合せをデータで検証した結果、残していると考えられます。

また、工務店が選ばれる本当の理由は、

  • 「どんな人がつくるのか」
  • 「どんな価値観で家づくりをしているのか」

など、目に見えにくい部分です。

しかし、SNSやホームページでは、その深い部分までは伝えきれません。
だからこそ、小冊子のように「しっかり説明できる媒体」が活きます。
施工へのこだわりや考え方を、入り口段階で丁寧に伝えることで初めて「この工務店になら任せてもいいかも」と感じてもらえるのです。

小冊子が終わったツールだ誤解される理由

そもそも、何故?小冊子は終わったツールだと誤解されてしまうのでしょうか?
理由は、4つあると考えられます。

  1. スマホ時代では、紙は読まれないと思われがち
  2. チラシと同じ宣伝ツールと誤解される
  3. 作るのが大変そう、文章を書くのが苦手
  4. 忙しくて手が回らない  

中でも大きな理由となっているのが、3番と4番ではないでしょうか?
ですが、実を言うと、仕組み化すれば小冊子は社長が一人で書く必要はない!のです

小冊子はただの情報ではなく、信頼のストーリー

小冊子は、ただの情報ではなく「信頼のストーリー」です。

小冊子を「詳しい会社説明や商品説明をまとめたもの」とだけ捉えてしまうと、「それならデジタルで十分だ」「資料PDFでいい」と思われがちです。

しかし、地元工務店が本当に選ばれる理由は、「商品」ではなく 「人と考え方」 にあります。

そして、この「人となり」や「家づくりへの姿勢」は、ホームページやSNSのように流れ去ってしまう媒体では、十分に伝えきれません。

集客の入り口段階で使われる小冊子は、文章でしっかりと貴社の価値観や背景を語れるため、読み手はより深く工務店の姿勢を理解できます。

さらに、SNSの投稿と違い、物理的に手元に残るため、家族で共有されたり、検討の際に何度も読み返されたりする点も大きな強みです。

結果として、他社との比較検討の場面でも、「なぜこの工務店に惹かれるのか」という理由を、読者自身が整理しやすくなるのです。

小規模工務店だからこそ小冊子を使うべき理由

冒頭で、大手ハウスメーカーは今も小冊子を使っているという話をしましたが、小規模工務店だからこそ小冊子を使う別の理由があるのです。

営業力のバラつきを補い、誰が対応しても同じ説明ができる

地元工務店の場合、社長が現場と経営を兼務しているため、専属の営業マンを置けないことは珍しくありません。

その結果、

  • スタッフごとに説明の質が違う
  • 伝えるべきポイントが抜け落ちる
  • 社長が毎回ゼロから説明してしまう

といった 「営業のバラつき」 がどうしても生まれてしまいます。

そこで役に立つのが 小冊子です。

小冊子は、

  • 「会社の強み」
  • 「他社との違い」
  • 「家づくりの考え方」

といった 本来、社長が直接語るべき内容を「文章として固定化」 できます。
つまり、誰が対応しても、同じ品質で会社の魅力を伝えられる状態になるということです。

これは単なる資料ではなく、「営業力の標準化」 を実現する仕組みそのものであり、貴社のブランド化にも貢献します。

ホームページやMEOからの流入を取りこぼさない

ホームページやGoogleマップからの流入を最大限に活かすためにも、小冊子の存在は欠かせません。
小冊子があることで、「小冊子を申し込む」という具体的なアクションをお客様に提示できます。

逆に小冊子がなければ、せっかく興味を持ってサイトやマップにたどり着いた人も、次のステップに進む導線がなくなってしまいます。

※なお、小冊子より前段階の「集客の優先順位」については、下記の記事を参照してください。

まとめ

小冊子は過去の遺物、終わったツールだと思っている地元工務店は少なくありません。
だからこそ、今がチャンスだとも言えます。

もともと小冊子は、

  • SNSや広告の波に左右されない
  • 長期間読まれる資産
  • 仕組み化すると営業の手間を減らせる
  • 小規模工務店だからこそ効果が大きい

という多くのメリットを持っているツールです。

事実、20年ほど前、「小冊子集客」が非常に人気になった時期がありました。
だからこそ、終わったツールというイメージになっているのでしょう。
しかし、今の小冊子はかつての「ヒーロー」ではなく、仕組みの中で着実に成果を支える名脇役として、地元工務店の集客に力を発揮します。

ですから、まずは、入口用の小冊子1冊を作ってみることから始めてみましょう。
ホームページやGoogleマップからの流入を逃さず、興味を持ったお客様に自然にアクションを促せる導線を整えることで、集客の効率はぐっと高まります。

小さくても一歩を踏み出すことで、仕組み化された集客の第一歩が始まります。

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