工務店のブログで、まず何を書くかと聞かれれば、多くの工務店経営者が「施工事例」と答えると思います。
実際、施工事例は家づくりの実力を伝えるうえで欠かせませんし、きちんと積み上げてきた工務店ほど、その価値も大きくなります。
ただ一方で、
- 「真面目に施工事例を更新しているのに、反応がない」
- 「時間をかけて書いている割に、集客につながっている実感がない」
そんな声もよく耳にします。
施工事例が悪いわけではありません。
問題は、それだけで終わってしまっていることです。
実際に、問い合わせや相談につながっている工務店のブログを見てみると、
そこには必ず、
- 現場での判断、
- 悩み、
- 失敗、
- 職人とのやり取りなど、
表に出にくい話が書かれています。
社長さんが日々当たり前のように向き合っている現場の出来事こそ、実は、見込み客にとっては一番知りたい情報です。
この記事では、
施工事例を否定するのではなく、施工事例に「現場のリアル」をどう重ねていくか?
という視点から、工務店ブログを集客のしくみに変える考え方を整理していきます。
なぜ、施工事例だけでは印象に残らないのか
施工事例は、工務店にとって最も重要な情報のひとつです。
どんな家を建ててきたのか、どんな仕事をしているのかを、写真とともに伝えられる。
これは間違いありません。
ただ、今は多くの工務店が、同じように綺麗な施工事例を載せています。
写真のクオリティも高く、間取りや性能もしっかり書かれている。
そうなると、見ている側からすると「違い」が見えにくくなってしまいます。
お客様が家づくりで本当に不安に思っているのは、
「完成した家が、部屋が、綺麗か?どうか」だけではありません。
- 途中で問題が起きたら、どう対応してくれるのか
- 思い通りにいかなかったとき、どう判断する会社なのか
- その判断を、誰が、どんな考えでしているのか
こうした部分は、施工事例の写真だけでは伝わりません。
問い合わせにつながるブログに共通する「現場のリアル」
実際に、相談や問い合わせにつながっている工務店のブログを見ると、
必ずといっていいほど「現場の話」が書かれています。
それは、特別な成功談ではありません。
- 図面通りにいかず、現場で判断したこと
- 施主さんと意見が分かれた場面
- 一度決めた仕様を、途中で見直した理由
- 思った以上に手間がかかった部分
こうした話は、社長さんや現場監督にとっては日常です。
でも、お客様にとっては「その会社の姿勢」が一番よく伝わる情報です。
うまくいった話だけでなく、
「正直、ここは悩みました」
「今なら、こうするかもしれません」
そんな心からの一言(本音)があるだけで、ブログの印象は大きく変わります。
「現場のリアル」は、社長にとっては当たり前
多くの社長さんは、こう思っています。
- 「そんなこと、書くほどの話じゃない」
- 「当たり前の判断だし、誰でもやっている」
でも、その「当たり前」こそが、ブログのネタです。
- 普段の打ち合わせで、施主さんに説明していること。
- 完成見学会で、何度も同じ質問を受けること。
- クレームになりかけたのに、結果的に感謝された対応。
これらはすべて、お客様が事前に知っておきたい情報です。
社長さんが現場で考えていることは、そのまま会社の価値であり、判断基準であり、営業資料なのです。
ブログのネタに困らなくなる、リアルな書き方の考え方
現場のリアルを書く時に、文章をうまくまとめる必要はありません。
大切なのは、
- 何が起きたのか
- なぜ、その判断をしたのか
- その結果、どうなったのか
この3点だけです。
結論をきれいにまとめようとすると、途端に書けなくなります。
むしろ、途中の迷いや葛藤を書いたほうが、読まれます。
ブログは「営業トーク」ではなく、仕事の記録を少し整えたものと考えると、続けやすくなります。
施工事例に「現場のリアル」を重ねる方法
施工事例をやめる必要はありません。
むしろ、施工事例があるからこそ、リアルが活きます。
たとえば、
- 完成写真に、「一番悩んだポイント」をひとつ添える
- 仕様変更の理由を正直に書く
- 引き渡し後に気づいた反省点を書く
それだけで、施工事例は、
「よくある事例」から「その会社らしい事例」に変わります。
写真+判断の背景。
これが揃うと、ブログは一気に「営業資料」になります。
ブログを「集客のしくみ」に変えるために大切なこと
ブログで反応を追いすぎると、続きません。
アクセス数や問い合わせ数は、すぐには増えないからです。
でも、現場のリアルを積み重ねたブログは、後から効いてきます。
- 「前からブログを読んでいました」
- 「考え方が合いそうだと思って」
- 「他と違うと感じました」
こう言われる集客は、営業がとても楽です。
工務店経営者の判断や考えが残っているブログは、社長がいなくても営業してくれる仕組みになります。
きれいな施工事例を土台にしながら、そこに現場のリアルを重ねていく。
それが、無理なく続く工務店ブログの形です。
まとめ
現場のリアルを書くことは、特別な集客テクニックではありません。
日々の仕事を、少し言葉に残していくだけです。
ブログでは、工務店としての考え方や判断基準を。
そして、直接つながった方には、現場で感じたことや本音を、もう少し踏み込んで伝えるニュースレターを。
この役割分担ができると、
情報発信は「頑張るもの」ではなく、自然に続く営業の仕組みになります。

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