集客がしんどい工務店・リフォーム店へ。見込み客を切る前に考えること

お金を出さない客は、本当に客ではない? 紹介とフォロー

先日、ニュースレターの記事作成のために、お付き合いのあるA工務店さんと Zoom で打ち合わせをしました。
新しく名前が上がったお客様がいたので、どんないきさつで家を建てることになったのか、事情をうかがいました。

この話を聞いて、改めて感じたことがあります。
日ごろからの、正直な仕事ぶりと、お客様目線の対応が、いかに大事か、ということです。
あわせて、ほかでも耳にした小さなはなしとも重なり、「客」の捉え方について、経営の場では危ない落とし穴があると思いました。

他社に不信がつのったあと、展示会がきっかけになった

もともと、そのお客様はA工務店ではなく、別の工務店に工事をたのんでいました。
ところが、話が進むにつれて不信感がつのっていったそうです。

そこへ救いの手を差し伸べたのが、お客様の妹さんでした。
妹さんは、以前からA工務店さんの展示会にいらっしゃっており、不安を持つお姉さんを、A工務店さんの展示会へ連れてきてくださったのです。
展示会後、しばらくして、このお客様は、別の工務店から出されている見積書などを持って、A工務店さんへ、相談にいらっしゃいました。
それ以来、A工務店さんは、いつも通りのきちんとした対応を行い続け、その結果、受注へとつながったそうです。

紹介や口コミの話をすると、どうしても「OB客=うちで工事をしたお客様」ばかり想像しがちです。
ですが、今回のケースでは、結果的に、声をかけ、きっかけをつくってくれた妹さんは、一度もA工務店さんに工事を依頼したことがない方だったという点に、私は注意したいと思います。

つまり、

  • 展示会に何度も来てくれる人、
  • メルマガやニュースレターを読んでくれている人、
  • SNS で反応してくれる人・・・etc.

こういう方たちは、まだ契約や着工には至っていない人達、契約に至ることはないかもしれない人達ですが、その人達の後ろにも、何人もの「見込み客」がいらっしゃるということです。

とあるカフェチェーンの話

別件ですが、とある人気のカフェチェーンのはなしを耳にしたことがあります。

その「店舗だけ」の話ではあるのですが、
「待ち合わせに店を使うなら、来た全員が必ず注文すること。時間がないからといって、注文なしは禁止です」と壁に張り紙までしたそうです。

この話を聞いた時、正直、おどろきました。
客商売で、それをやるかな~?と思ったからです。
しかも、チェーン店ですから、一歩間違えば、チェーン店全体のイメージも悪くなる可能性があります。

結局、しばらくして、そこは閉店してしまいました。

確かに「店の事情もあるだろう」とは思います。
席だけ使われて回転率が落ちる、など、現場には現場の苦しさがあります。
それでも、お客様側から見れば、「ここは、自分たちの都合で客を切り分ける店なのか」と感じる余地は残るでしょう。

工務店やリフォームの現場でも、つい口から出していませんか?

「お金を出さない客は、客じゃない」と。

もちろん、会社の経営を危うくすることは、結果的にお客様のためにはなりませんから、そう言い切りたい気持ちもわかります。
が、それでも、この考え方だけにのめりこんでは危険です。

お金を出さない客のうしろには、別のお客様がいる

今回、結果的にA工務店にお客様を紹介してくれた方は、A工務店さんに「お金をはらった客」ではありませんでした。
マイホームもすでに別の所で建てた方だったので、本当に「展示会だけのファン」だったのです。

それでも、「ここで建てれば良かった~」といつも来てくださる方を、快く迎え入れ、質問があればきちんと答えてきた、そういうつながりが、今回の「紹介」につながったのです。

つまり、「お金を出さない客は、客じゃない」と心の中で切り捨ててしまっていると、その人のうしろにいる、何人ものお客様まで見えなくなるということです。

たとえ、あなたの会社で家を建てなくとも、どういう対応をしてくれるか?どういう家づくりをしてくれるか?は、どんなに取り繕ってもお客様には、ちゃんと見えてくるものです。

口のたつ営業マンを雇い、立派そうに見えるホームページを作ったとしても、家づくりにおいて、ごまかしはききません。
工務店、リフォーム店は、それほど、長く、お客様と膝を突き合わせていく仕事です。
そこを、忘れると、ファンになってくれるはずだった人、つないでくれるはずだった人まで、静かに離れていきます。
そっちのほうが、数字に出にくいからこそ怖いとも言えます。

まとめ

展示会やニュースレター、ブログ、たまたまの来店。
「まだ契約していない人」だけでなく「今後も、契約はなさそうな人」との接点は、商売する人にとっては日常です。

そのとき大事なのは、客かどうかの「品定め」ではなく、自社を知ってもらう良いチャンスだという発想でしょう。

正直に仕事をし、お客様の目線に立つ。
それが積み重なれば、自分が思いもしなかった場所からの嬉しい知らせが、きっと届きます。

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