工務店経営にとって何より重要なのが、コンバージョン経路です。
コンバージョン経路とは耳慣れない言葉かもしれませんが、別の言い方をすれば、ゴールに到達するまでのプロセスと考えるのが良いと思います。
工務店にとってのゴールとは?
工務店にとってのゴールとは、言うまでもなく新築やリノベの受注です。
そのゴールに至るまで、消費者はどんなルート、道筋をたどるのか?
これが、明確に見えているか?どうか?で、経営の安定度は大きく変わります。
工務店が受注に至るまでの流れ
では、目指すゴールに導くためには、消費者にどんなルートをたどってもらえば良いのでしょうか?
わかりやすいように、図にしてみました。
おそらく、どの工務店さんであっても、受注に至るまでの流れはこんな感じになるはずです。
図にしてみるとよくわかるのですが、通常、ニュースレターやホームページは販促物の一つとして認識されています。
が、図でも示している通り、ニュースレターとホームページは、最初のスタート地点には入れられない事情があることに気づきます。
なぜなら、
- ニュースレターを送るためには、住所、名前を知っている必要がある
- ホームページを見てもらうためには、なんらかの動機付けが必要になる
からです。
基本、どのルートをたどるにしろ、消費者は、
- 興味を持つ
- もっと知りたくなる
- アクションを起こす
という道筋を踏みますが、高額な住まいの場合には、1~3までのステップを、何度も何度も繰り返すのが普通です。
その中でも、お客様と初めて対面できる「見学会やセミナーへの申し込み」は非常に重要なので、ここを最初のゴールにされている工務店経営者も多いはずです。
実際、「見学会やセミナーの申し込み」さえゲットできれば、そこから先は、それぞれの経験値に基づいた営業活動が行われ、ちゃんと成果につながっているはず。
が、問題は、「見学会やセミナーの申し込み」以前の部分です。
工務店のコンバージョン経路とは?
正直な話、
- 「見学会やセミナーの申し込み」後の活動がアナログであるのに対し、
- 「見学会やセミナーの申し込み」以前の部分は、デジタル分野でしか細かな分析ができません。
そのため、デジタルに疎いと自負(?)されている工務店経営者さんの場合、いくら「役に立つんです!」と言われたところで、ピンと来ないまま時間だけが過ぎ去っていくケースが少なくないのではないでしょうか?
そこで、こんな図を作ってみました。
最初の図と比べ、矢印(赤くしてあります)が、逆方向に向かっているのがおわかりでしょうか?
これが、コンバージョン経路と呼ばれるもので、要するに、最初のゴールである「見学会やセミナーなどへの申し込み」をした人が、どういう経路をたどって来たのか?を最初のスタート地点までドンドンとさかのぼっていくわけです。
たかだか、矢印を逆にしただけですが、これにより、
- どんな経路で、消費者はアクションを起こすのか?がわかるので、
- そこに、共通している要素は何か?等々を推測していくと、
結果的に、
- 消費者が求めているものは何か?→自社に合った消費者はどんな人か?
- どのスタート地点に力を注ぐのが、一番効率的か?
といったことが、徐々に見えてくるようになります。
もちろん、それをやらずとも、工務店経営はそれなりに成り立ってはいくのですが、ますます厳しくなる経営環境を考えると、できるだけ効率の良い経営をしていくことは、とても重要なことなのではないでしょうか?
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