前回は、工務店ホームページの分析をアナリティクスで行うための初期設定について解説しましたが、作業的に行えるものなので、それほど問題はないかと思います。
ところが、最後の手順である、4、コンバージョンを考え、設定するという部分は、工務店経営に大きく影響してきますので、ぜひ、突き詰めていただきたいと思います。
コンバージョンとは何か?
まず、言葉の説明からしておきます。
コンバージョンとは、英語のconversionから来ており、変換とか転換という意味なのですが、インターネットの世界では、ホームページに来た人が、そこで何らかのアクションを起こしたり、あなたが望むゴールに到達したことを言います。
要するに、ホームページ上のゴールと簡単に考えておけばOKです。
あなたのホームページ上のゴールは何か?
そこで、お尋ねしたいのですが、貴社のホームページのゴールはいったい何でしょうか?
もちろん、工務店にとっての最終ゴールは、成約することですが、ホームページ上のゴールはそれとは違います。なぜなら、ホームページから購入ボタンを押して、新築やリフォームを依頼する人は誰もいませんから。
事実、工務店が新築やリフォームの成約に至るまでには、たくさんのステップが必要です。
そのたくさんのステップのうち、
貴社のホームページは、どの位置に存在し、何をゴールにしているのか?
まずは、ここを明確にしてみてください。
一般的なホームページ上のゴールは?
ちなみに、単純に考えれば、工務店のホームページ上のゴールは、
- 見学会への申し込み
- お問合せ
を得ることでしょう。
が、工務店の仕事は、そんなに単純ではありません。
たとえば、
- 見学会に来てくれたけれど、受注にはつながらなかった
- 問い合わせはあったけれど、その後、何も連絡がない
こんなことは、しょっちゅう起きています。
とすれば、ホームページ上のゴールは、上記の2つで、本当にOKなのでしょうか?
工務店に、上っ面のホームページゴールは不要
そもそも、ホームページ上のコンバージョンなど、わざわざアナリティクスで計測しなくても、実際に見学会に来てくれた方や、問い合わせがあった方の人数は、小学生でもわかります。
つまり、工務店にとって、見学会への申し込みや、お問合せはホームページ上のゴールには違いないけれど、人数を知るためだけならば、わざわざ設定するまでもない、と言っていいでしょう。
むしろ知りたいのは、
- 見学会に来てくれたけれど、受注につながらなかった理由
- 問い合わせはあったけれど、その後、何も連絡がない理由
の方だと思います。
また、見学会への申し込みや問い合わせの後は、当然ながら、ニュースレターを送ったり、勉強会を開催したりしておられると思いますが、どの時点で、お客様はステップアウトしてしまったのか?という点もできることなら知りたいはずです。
つまり、お客様が歩んでくるであろう長い長いステップを考えれば、ホームページ上のゴールは、自分なりに考え、決める必要があるということです。
その動線設計は、時代を超えられるか?
結局、工務店の仕事は、ホームページだけでは完結しません。
チラシも打つし、ニュースレターも出すし、見学会も、勉強会も行うし・・・と、様々なアナログな営業活動が必須です。
実際、3年前からの見込み客もザラにいる業界なので、ありとあらゆる営業ツールを使うのは当たり前で、その上で、お客様を誘導する動線設計をするのが、一番効率的です。
今までは、そうした動線設計は、過去の経験や工務店経営者の勘によって作られてきたわけですが、いつまでも、過去の経験や勘がうまくいくとは限りませんし、世界的にも大きな問題が、ここ数年で起き続けていることを考えると、今後、お客様にどのように変化が表れてくるのか?正確なところは、誰にもわかりません。
しかも時代の流れは、非常にスピーディです。
だからこそ、どんな小さな変化を見逃さないこと。
今後は、そこが工務店経営の肝になる気がいたします。
まとめ
工務店経営者は、ホームページやデジタルが苦手・・・という方が少なくありません。
ですが、苦手・・・で済ませてしまうのは、あまりにもったいない状況になってきました。
もともと、ホームページは営業活動の一環であり、貴社の魅力を支える大事な1ピースでした。
ところが、この1ピースは、工務店経営の羅針盤にもなり得るとんでもないツールに変化したのです。
これを、なんとしても使いこなさずして、なんとしよう。
そうは、思いませんか?
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