現在、ホームページをお持ちの工務店さんにお尋ねします。
「そのホームページの所有者はどなたですか?」
もし「当社のホームページなんだから、当社に決まっているだろう」と思った方には、次の質問をさせて頂きたいと思います。
- そのホームページのドメイン会社はどこですか?
- そのホームページのサーバー会社はどこですか?
- ドメイン会社に入るためのログインパスワードはご存じですか?
- サーバー会社に入るためのログインパスワードはご存じですか?
もし、上記の4つの質問に答えられない場合には、ホームページの所有者は「当社だ!」とは言い切れないのです。
これはちょうど、新築のカギをお施主様には渡したが、所有権の登記はしないまま・・・という状況と似ています。
それとも、貴社は「マイホームに暮らせているのだから、それでいいですよね?登記なんてしなくても。きっと、多分、問題は何も起こらないでしょうから」とお施主様に説明しているような工務店なのでしょうか?
マイホームではあり得ないことなのに・・・
つまり。
上記の1~4までの質問に答えられない工務店さんというのは、マイホームで考えれば、あり得ないことを、自身のホームページでやられているのです。
そこで、最低でも知っておくべきホームページの仕組みについて、今回は記事にしておこうと思います。
工務店が勘違いするホームページのイメージ
まず、ホームページという物のイメージです。
私たちの目に見えるものは、実際に公開されたホームページのみ。
そのため、デジタルを苦手としている工務店経営者さんの場合、ホームページに必要なのは中身だけ!と思い込んでいる方もいらっしゃるようです。
ですが、そのイメージこそが、大きな間違いなのです。
下記の図をご覧ください。
ホームページは下記のような仕組みになっています。
図を見れば、一目瞭然だと思いますが、ホームページには「ドメイン」「サーバー」「HP編集ツール」の3つの要素が必要で、それらをつなげて初めて、ホームページとして公開できるのです。
しかも、この3つの要素には、それぞれロックがかけられています。
つまり。
ホームページを完全に自社の所有にするためには、この3つの鍵、すべてを渡してもらう必要があるということです。
ホームページの保守管理費用を払うのはアリ
もちろん、3つの鍵をすべて渡してもらったからと言って、自社で何でもやれ!と言っているわけではありません。
基本、ホームページというのは、継続的に(裏側の部分を)メンテナンスし、ハッキングされていないかを調査したり、サーバーを最新の状態に保つなどということも必要です。
そういう意味においては、ホームページの保守管理費用として、プロに毎月の支払いをすることは悪いことではありませんし、それを選択するしないは、各工務店の自由です。
が、ここで問題視しているのは、ホームページの納品時に、それら3つの鍵は、ちゃんと渡されていたか?という点です。(もしくは、きちんと説明されていたか?)
特に、ドメインの鍵、サーバーの鍵は、非常に重要です。
なぜなら、これがないと、最初にお話しした通り、工務店のホームページは、所有権が工務店側に完全に移転されていないということになり、最も大切な切り札を他社が持っているということになるからです。
実際、
- 現実にかかるドメイン料金やサーバー料金(が安価すぎるので)知られたくない
- 他の会社に乗り替えられたくない
と言う理由で、鍵を教えなかった会社もありましたので、もし、記事を読んで、ものすごく不安になった方は、即座に契約書を確認されるのが良いかと思います。
工務店のホームページで確認すべき点のまとめ
工務店は、ホームページにおいては素人です。
ですから、プロに丸投げが一番ラクなのですが、ホームページが工務店経営に関わってくることを考えれば、ある程度の知識は持っておくのが良いと思います。
本来ならば、デジタルのプロであるホームページ制作(管理)会社の方が、アナログな工務店に対し、しっかりと手厚い説明をし、トラブルがないよう、必要なことはすべて書面で提出しておくべきなのですが、昨今は玉砕混交の世の中でもあり、工務店さん自身も注意されることをおススメします。
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